飲酒事故

 私も飲酒事故の被害者になったことがあります。8年ほど前のルフトを開業する直前の事です。

 ルフトの開業準備でビートルを一台仕入れてT氏と一緒に積載車にのり私運転で国道201号八木山峠を下っていたときの事です。突然対向車がセンターラインオーバーして目の前に現れ、そのまま正面衝突しました。

 運転席側に突っ込んできたもんで私はキャビンに右足を挟まれました。フロントガラスは吹っ飛びましたがシートベルトをしていたためT氏は奇跡的に無傷でした(シートベルトの跡があざになってくっきり残っていたそうです)。シートベルトをしていなかったら外に放り出されたと思います。

 私たちは積載車(2tトラック)、相手は商用の1ボックスで一人でしたがトラックとの正面衝突ですので相手の運転席は後ろの荷室にめりこんで原型をとどめていずめちゃめちゃです。なんとかT氏に手伝ってもらって挟まれた足を抜いて外に出て、相手の車をみると相手はめちゃめちゃに挟まれていて、シートベルトもしてなかったようでガラスが全身に刺さっていて血まるけです。完全に「死んでいる!!」とおもいました。

 声をかけてみると返事があり「生きている!!」。おまけにめちゃめちゃ「酒臭い!!」。そして相手の言った一言が「警察に連絡せんどいて~」。飲酒運転の自覚がるようですが、「お前なー、今、死にそうなんやぞ!!(弩)」と言ってやりました。

 周りの人たちと何とか引っ張りだそうとバールでこじったりしましたが太刀打ちできません。相当痛がっていましたがレスキューが来るのを待ち、レスキューの人たちがボディを切り裂いたり押し広げたりして引っ張りだしました。気がついたら私も足から血がでて膝がひどく痛みます。私も救急車で運ばれました。

 診断の結果、右膝の半月板とじん帯の損傷で1月半入院、半年ほど装具のお世話になりました。私、山登りが趣味で膝が悪いと致命的なもんですごく心配したのですが今のところ影響はないです。が、歳を取るとわからないような事はお医者さんに言われました。

 相手は多量の飲酒後泥酔状態で運転していたようで、真っ直ぐ走れずセンターラインをオーバーしたようです。狭い峠道でしたので避けようがなくそのまま正面衝突となりました。相手はノーブレーキでしたがお互いあまりスピードが出てなかったのが不幸中の幸いでした。相手は死ななかったようで入院中、車椅子に乗って親とあやまりにきました。保険的には100対0の事故なので「保険で対処してくれたら良いので自分の治療に専念してくれ」と答えました。はっきり言って二度と顔を見たくないです。

 事故をするとお互いに不幸です。特に飲酒事故はお酒を飲んで運転しなければ起きない事なので被害者はたまりません。飲酒運転は一種の暴力です。