シフトがゆるい車は
86y(ターボは88y)までのポルシェシンクロのミッションはよく「バターナイフで蜂蜜をかき混ぜるような・・・」と、ゆるい印象を比喩されますが、ちゃんとしていれば雑誌等が書いているほどではないと思います。
リヤシートセンタートンネル部にあるハッチを開けゴムブーツをはぐると見えてくる、チェンジジョイントのブッシュが駄目になってユルユルになるのは時々あるトラブルですが、見逃しやすいのはシフトロッドの下部にあるボールジョイントのボールソケット(ブッシュ)とロッドのフリクションリング(ブッシュ)の脱落や破損。
ボールソケットが駄目になるとシフトがユルユルになり、シフト部とミッションとを繋いでいる長いロッドのフリクションリングが駄目なると5→4速、3→2速にシフトダウンするときに入らなかったりシフトミスしたりします。
73yのシフト部です。86yまでは同じ構造しています。~72yまでは取り付け部の構造が少しちがいますが基本的に一緒でブッシュは同一です。
73y以後は脱着しなくてもゴムブーツをはぐると、懐中電灯等で隙間からブッシュを覗く事ができます。(写真は新品に交換済みのブッシュ)
ボールソケット(ブッシュ)が崩れ落ち、フリクションリング(ブッシュ)が割れて抜けているのが見えます。フリクションリングは脱落して、そこにそんな部品が付いてなかったように見える場合もあり見落としやすい部品です。
グリスを塗って取り付けます。
取り付けるときボールソケットはシフトレバーのボール部に先に取り付けたほうが作業はしやすいです。
シフトがグニュグニュする、何速に入っているのかわからない、シフトが入りづらいなどの症状がある車は一度見てみるのをお勧めします。部品は安価なのでシフトミスしてエンジン壊す事考えればリズナーブルです。
換えてみるとシフトがシャキッ!とします。私の70T(ミッションは915に積み換え)もこの二つのブッシュが駄目で5→4速に入れるときなどリバースに入りそうになりガーガー、ギヤ鳴りしたり2速に入りそうになったり、全体にギヤの入りが悪かったりでしたが新品にすると「カッチリ」入ります。
お試しあれ。。