シリンダーヘッドのスタットボルト

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 写真はターボのエンジンのシリンダーヘッド取り付けのスタットボルトを点検している様子です。分解する前にトルクレンチで規定のトルク(33N.m)でナットを締めてみます。スタットボルトが弱っていて折れたりクランクケースの根元からすっぽ抜けたり(特にマグケース)することがまれにですがありますので分解する前に点検しておきます。空冷911のエンジンはこのスタットボルトがウイークポイントで折れている車両を定期点検等でたまにですが見ます(車を買ってきたから点検して!って時が一番多いです。前所有者の乗り方やメンテの具合も買う時は重要です)。分解し交換して直しておかないとどんどん悪くなるので痛い出費になります。緩んでいたら折れやすいので定期点検で増し締めし未然にトラブルを防ぐのが一番賢明です。排気側のスタットボルトが折れやすいので冷間時排気漏れの音(チッ、チッ)がシリンダーとヘッドの間からしていたら怪しいですので点検をお勧めします。交換する場合は993のスタットボルトを入れます。このエンジンは多少の緩みがあるのもありましたが折れはありませんでした。

 下の写真はシリンダーヘッドのスタッドの締め付けナットです。奥に見えるヘキサゴンナットを対角線上に締めていきます。各バンク12ヶ所計24ヶ所です。930系までは比較的楽にできますのでご自分で整備する方はトライしてみてください。通常はエンジンは下ろさず車上でおこないます。