鈴鹿の山と谷

私は以前、鈴鹿市に住んでいる頃は鈴鹿の山々が大好きで毎週週末は鈴鹿の山に遊びに行っていました。

 鈴鹿の山は標高があまりなく(1200mぐらい)夏は結構暑いのですが、南北50Kmにわたる山脈は沢山の渓谷があり沢登りが楽しめます。

 中でも滋賀県側にある愛知川(えちがわ)上流にある支流、神崎川は谷深く、林道の終わり近くの車止めより入渓しても沢をつめるにはかなりの距離です。この谷の流域では昔、炭焼きが盛んで二次林(炭焼きに適した広葉樹を植林した)に覆われ、その渓谷を詰めると鉱山の跡があります。今でもそうですが車で走れる道はなく、昔の人は鉱山に訪れたり炭焼きした炭を下ろすのに谷沿いの道を歩いたようです。

 この自然と昔の人たちによる山との関わり合いが鈴鹿の山と谷の魅力にもなっています。

 ある夏の日、友人4人と釣りを楽しみながら、この鈴鹿の山々で一番深く長い渓谷を、車止め付近の貯水口から入渓しゆっくりと2泊3日で沢登り(沢泳ぎ?)しました。この谷は本流でアマゴ、支流で岩魚が釣れます。

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 下部のゴルジュ帯です。水量も多いですが鮮やかな花崗岩がゴロゴロしています。沢登りは誰も見ていないので格好が適当で、足元は渓流シューズにネオプレーン製の脚絆、ズボンは野球用のユニフォームです。野球用のユニフォームは化繊ですので水切りがよく、速乾性でおまけに非常に生地が強いです。草野球していたような人は大抵余らせています(笑)。

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 渓谷に満々と水が流れていますので、へつったりややこしい事はせず、夏なので泳いで行きます。水に浸かるのでリュックの中はパッキングしてありこれを浮き輪がわりにして泳いで行きます。目の前の紫色のリュックは私のですが、水にプカプカ浮いています。釣竿のケースが見えますね。晩御飯を調達する為釣りばかりしてますので中々前に進んでいきません。

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 この場所は渓谷の真ん中付近で「大瀞」と言われる場所です。奥に滝が見えます。ここも泳いで突破します。右端は私です。

 2泊3日で釣りしたり、そうめん流ししたりで沢で遊んで、渓谷を遡上し、最後は本流からはずれ上水晶谷の支流から御在所山に登り湯ノ山温泉に下りました。

 この谷は本当に素晴らしく、本流も面白いですが各支流も個性があって面白い谷です。三重県側より登山道を登って鈴鹿山脈の主稜線を越えていくと比較的早く入渓出来ます。今でも時々鈴鹿に里帰り?しますがこの谷を訪れては昔を思い出したりして鈴鹿の山と谷を満喫しています。